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Henry Spencer Moore

ヘンリー・ムーア

1898-1986 / イギリス

ヘンリー・ムーア「3つの横たわる人体」
ブロンズ 1961 (ウエストヨークシャー、ヨークシャー彫刻公園 )

ヨークシャーのキャッスルフォードにアイルランド出身の炭鉱夫の息子として生まれる。第一次世界大戦に従軍後、奨学金を得てリーズ美術学校に学んだ。1921年ロンドンの王立美術学校に進み、大英博物館に頻繁に通う。アルカイック期や古代メキシコ・アステカなどの古代の原始彫刻を研究。1925年イタリアとフランスに留学。ブランクーシの彫刻やキュビスム運動とともにルネサンス美術およびジョットやマザッチョなどの絵画の影響を受けた。1920-30年代は、素材が持つ自然の風合いと質感とを意識的に採り入れた、石や木による直彫り彫刻の制作に集中する。
人体というヨーロッパ美術の古典的題材を、20世紀の新しい抽象表現につないだ、モダニズム彫刻の先駆者である。代表的シリーズのひとつ「横たわる人体」は、単純なフォルムの人物像や群像の胴体に大きな穴が貫通し、彫刻内部に軽やかな空間を持つ。
1940年から晩年までは、ペリー・グリーンという小さな村に移り住み、隠遁生活を送りながら制作を続けた。第二次大戦中、多くの時間をグラフィックの仕事に費やす。ロンドンの防空壕での避難生活を描いた「シェルタースケッチブック」を戦後に発表、名声を高めた。パリ・ユネスコ本部のための野外彫刻のように、開かれた空間に設置された公共芸術も多く残している。

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